Q.民間資格を取れば施術しても大丈夫なのでしょうか?

A.最近、様々な媒体で取り上げられるようになっているまつげエクステ、日本で急激に認知度が高まったのは約八年ほど前からで、そのころはエステサロンなどで行われているのが一般的で、民間資格を有していればエステティシャンでも施術ができるものでした。

しかしながら、まつげエクステの人気が高まるとともに、次々とこの施術を行うサロンが増え、それに比例するように施術によるトラブルなどが報告されるようになってしまいました。まつげエクステは、非常に繊細な施術で、目の周辺というとてもデリケートな部位に行う美容法なので、使用する接着剤の品質や施術者のスキルによっては、深刻な健康被害を引き起こしかねないものなのです。

健康被害が多くなるにつれて、施術者側の資格が問われるようになり、ここ数年でまつげエクステは、美容師の資格を持つものにしか行えないという決まりになりました。アイリストと呼ばれる施術者は、美容師免許が必須となったことにより、美容室でもまつげエクステが取り扱われるようになってきましたが、こうなるとまた新たな問題が発生するようになってきました。というのも、美容師は美容師学校でまつげの勉強は一切していないので、技術不足、経験不足のアイリストが増え、またトラブルが増加するという悪循環になりつつあるようです。

しかし、今の現状として、美容師資格を持っていないものがこのエクステの施術を行うと、最悪の場合逮捕ということになってしまっている事例も多いので、昔からエクステを行ってきたエステティシャンは、新たに美容師免許の取得を余儀なくされているようです。

エクステ協会では、この制度では事故を減らす根本解決にはならないと、独自のアイリストの資格を設けようと運動を起こしているようですが、今のところは民間資格では施術してはいけないことになっています。しかしながら現状はというと、美容師免許がないまま施術を行っているサロンも多く、顧客サイドからの要望も多いということで、暗黙の了解で行っていることも珍しくはありません。

我々顧客サイドも、資格は持っていても経験値の低いアイリストに行ってもらうよりも、長年の経験により熟練した技術力を誇る施術者に行ってもらうほうが安心で、そして持ちの良い美しい仕上がりが期待できるので、こういった矛盾の解決は、これからの美容業界の課題だといわれています。
しかしお店を選ぶポイントとしては、やはり資格の有無、そして施術者の実績などがきちんとわかるところで受けましょう。